「せっかく準備した新人研修なのに、新入社員の反応が今ひとつ良くない…」
「研修中、少し退屈そうにしている新入社員がいる…」
あなたの会社では、そんな場面に心当たりはありませんか?一生懸命に準備した研修だからこそ、新入社員には前のめりで参加してほしい。そう思うのは、担当者として当然のことです。
ですが、もしかしたら、その原因は新人たちの「やる気」だけの問題ではないのかもしれません。
実は、ほんの少し研修の「作り方」を変えるだけで、彼らは驚くほど目を輝かせ、前のめりになって参加してくれるようになります。まるで、つまらない授業が、大好きな趣味の時間に変わったかのように。
この記事では、なぜ従来の研修が新人たちに響かないのか、その根本的な原因を探りながら、明日から使える「参加者が主役になる研修の作り方」を具体的にお伝えしていきます。
この記事を読み終える頃には、あなたは「なるほど、そうすれば良かったのか!」と膝を打ち、次の新人研修を企画するのが楽しみになっているはずです。
なぜ、あなたの会社の新人研修は「つまらない」と思われてしまうのか?
本題に入る前に、少しだけ考えてみてください。なぜ、あれほど一生懸命に準備した研修が、参加者にとっては「退屈な時間」になってしまうのでしょうか。その原因は、大きく分けて3つあります。
原因1:研修が「自分ごと」になっていない
新人たちにとって、研修は会社から「受けなさい」と言われたもの。つまり、「やらされている」という気持ちで席に座っています。 「なぜビジネスマナーが大切なのか?」「この会社の歴史を知って、明日から何の役に立つのか?」 こうした「なぜ?」が、彼らの中で腹落ちしていないのです。目的が自分自身のメリットと結びついていないため、すべての話がどこか他人行儀で、自分とは関係のない「お勉強」に聞こえてしまいます。これでは、集中力が続かないのも当然です。
原因2:講師が一方的に話し続けている
日本の研修で、昔からよく見られる光景。それは、パワーポイントのスライドを次々とめくりながら、講師が一人で延々と話し続ける、というスタイルです。 大学の講義を思い出してみてください。どんなに面白い内容でも、90分間ずっと話を聞き続けるのは、大人でも至難の業です。ましてや、社会に出たばかりで緊張している新人たちにとっては、一方的に情報を受け取り続けるのは、かなりの苦痛を伴います。 彼らは、ただ黙って話を聞く「お客様」ではありません。思考し、対話し、行動することで初めて学びが深まる「参加者」なのです。
原因3:「当たり前」の価値観がズレている
「仕事は見て盗め」「名刺交換はこうあるべき」 私たちが「常識」として教わってきたことの中には、今の若い世代にとっては「なぜそうする必要があるの?」と疑問に思うことがたくさんあります。 彼らは、生まれたときからインターネットが身近にあり、あらゆる情報を自分で調べ、納得してから行動するのが当たり前の世代です。理由もわからず「これがルールだから」と押し付けられることには、強い抵抗を感じます。 あなたの会社で「当たり前」とされていることが、彼らにとっては「時代遅れ」に映っている可能性も、考えてみる必要があるのかもしれません。

なるほどな…。まとめると、研修が「自分ごと」になっていなくて、一方的に情報を聞かされて、昔の価値観を押し付けられていると感じたら…それは確かに、退屈に感じてしまうだろうな。



うんうん。つまり、私たちが良かれと思って準備したことが、新人にとっては「ありがた迷惑」になっている可能性もあるってことだね…。うちの研修でも、アンケートに『少し話が長かった』って書かれてたのを思い出しちゃった…。耳が痛いけど、大事な視点かも。
研修で新人が退屈してしまうのは、本人の「やる気」だけの問題ではなく、研修の「作り方」そのものに原因があるのかもしれません。
明日から実践!新人を「前のめり」にさせる4つのスイッチ
原因がわかったら、次はいよいよ解決策です。 どうすれば新人たちを「やらされ研修」から解放し、前のめりにさせることができるのでしょうか? 難しく考える必要はありません。これからお伝えする4つのスイッチを意識するだけで、あなたの会社の研修は劇的に変わります。
スイッチ1:徹底的に『参加』させる
一番シンプルで、一番効果的な方法。それは、彼らを「聞く人」から「参加する人」に変えることです。クイズ形式にしたり、グループで話し合わせたり、ほんの数分でも体を動かしたり話したりする時間を作るだけで、研修の空気は一変します。「つまらない」「眠い」と感じる暇がなくなるのが最大のメリットです。
例えば、研修の冒頭で「隣の人と3分間、この会社に入った理由を語り合ってください」と言うだけでも効果があります。
スイッチ2:理屈やルールより『なぜ?』を伝える
なぜこのルールを守らないといけないのか納得していないため、ただの「やらされ仕事」になってしまうのです。特に今の若い世代は、「なぜ?」という根拠を大切にします。自分の頭で考え、納得してから行動したいという気持ちが強いのです。 そのため、頭ごなしに「これがルールだから」とだけ言われても、心の中では反発してしまいます。
例えば、「あなたの社会人生活をスムーズにするための、一番最初のスキルが挨拶だよ」と伝えます。自分から明るく挨拶ができる人は、先輩からもお客様からもすぐに顔と名前を覚えてもらえます。結果として、仕事を教えてもらいやすくなったり、困ったときに助けてもらえたり、良いことがたくさんある、という風に。
大切なことは「なぜこのルールがあるのか」を、新入社員が納得できる物語として伝えることです。
スイッチ3:『楽しい』と『学び』をセットにする
「楽しい」という感情は、学びの効果を飛躍的に高めます。ゲームの要素を取り入れたり、講師が失敗談を話したりすることで、参加者の脳は活性化し、記憶に残りやすくなります。「楽しい研修」は「ふざけた研修」とは違います。あくまで学習効果を最大化するためのスパイスです。
例えば、ビジネスマナーをクイズ形式で出題し、一番正解の多かったチームに”社長からプレゼント!”なども面白いですね。
スイッチ4:講師は「教える人」から「伴走する人」へ
一方的に知識を教え込む「先生」ではなく、参加者の意見を引き出し、気づきを促す「伴走者(ファシリテーター)」であることが求められます。「何を言っても大丈夫」という安全な場を作り、同じ目線で「一緒に考える」スタンスが、参加者の満足度を大きく左右します。



なるほどー!4つのスイッチ、すごく分かりやすい!要は、新人を「お客様」扱いするんじゃなくて、研修の「主役」にすることが大事なんだね!



まさにその通りだ。私たちも、一方的に教える『ティーチング』から、参加者から引き出して気づかせる『ファシリテーション』へと、役割を変える意識が必要なんだな。
研修成功のカギは「何を教えるか」だけでなく、「いかに参加者を巻き込み、主役にするか」にあります。
分かってはいるけど、自社でやるのは難しい…と思いませんか?
ここまで、新入社員が夢中になる研修のコツを4つお伝えしてきましたが、いかがでしたか。
「なるほど、やってみる価値はありそうだ。でも、通常業務をしながら、ここまでこだわった研修を準備するのは正直、難しい…」
もし、あなたがそう感じているのであれば、一度、私たちにご相談いただけませんか?
私たちマナビポップ株式会社は、まさに、あなたが今ご覧になったような「参加型で面白い新人研修」を、一社一社の状況に合わせてオーダーメイドで作り上げることを専門としています。あなたの会社の課題や新入社員の特性に合わせて、最適な研修プランをご提案しますので、ぜひお気軽にお声がけください。