職場の風通しが悪い。ギスギスした空気を変えて、仕事がしやすい雰囲気にしたい。このような悩みを解消するアプローチの一つが『社内勉強会』です。「社内勉強会をやれるような雰囲気ではない!」という声も聞こえてきそうですが、膠着した雰囲気を打破する一手としては効果的です。
ハラスメントや問題行動が発生しているケースは、そちらへの対処が先です。ルール違反やモラルの低下への対処が出来てから、社内勉強会を検討するといいでしょう。
単発のコミュニケーション研修では変わらない
空気が悪い原因は、コミュニケーションにあるはずだ。だからコミュニケーション研修をやろう。しかし、やっては見たものの、何も変わらなかった、、、よくある話です。研修直後は空気が変わったような気がするが、翌週になると元々の空気に変わり、数ヶ月後には研修したことさえ忘れている。全く笑えませんね。
コミュニケーション研修を複数開催し、毎回実践を振り返り、次の研修までに実践をする。こういったことができるのであれば、効果はありそうです。ですが、現実的ではないでしょう。研修を複数回開催する時間とコストをかけられるかという課題があるからです。(もちろん、コストがかけられるのあれば研修という選択肢もあり)
単発ではなく、連続性を持ってやる取り組みにする
実務を改善することを通して、コミュニケーションを改善する
職場の空気が悪い原因として、コミュニケーションのやり方やあり方が話題になりがちです。ですが、コミュニケーションだけを改善しようとしても上手くいきません。なぜなら、実務にも問題があることが多いからです。実務面での課題をないがしろにして、コミュニケーションだけを改善しようとしても無理が出てきます。コミュニケーションと実務はセットで考えるといいでしょう。
あなたの職場の空気が悪いとして、「コミュニケーションを変えていきましょう」と動くのは現実的には言いにくいと感じる方も少なくないでしょう。反発が出そうな匂いがプンプンしますし、心理的ハードルが高いです。そうではなく、「実務面のお困りごとを解消しましょう」というスタートならいかがでしょう。賛同が得られやすいと思いませんか?
コミュニケーションと実務は、一緒に改善する方がやりやすい
前向きな『協働』が空気を変える
空気が悪い職場には共通項があります。それは、皆の目的意識がバラバラであるということです。場合によっては、目的がなく仕事をしています。目的を失った職場は、決まって空気が悪くなります。なぜなら、多種多様な価値観を持っている人をまとめるには、共通の目的が必要不可欠だからです。同じ価値観にするというのは不可能に近く、全員が賛同しやすい目的を示す方が現実的でしょう。その一つが、先にあった「実務のお困りごとの解消」です。
「目の前の課題を解消する」という大義名分が空気を変えます。全員が薄々感じていたが、我慢していた課題を、皆で解消しようと動く。このような前向きな『協働』が職場の空気を変えるのです。
人をまとめるには、共通の目的が必要不可欠。
さあ、社内勉強会を始めよう
「単発ではなく、連続性がある取り組み」「コミュニケーションと実務を一緒に改善する」「共通の目的のある協働」これら3つの要素を含むアクションがあります。そう、社内勉強会です。勉強会といってもインプットだけの場ではありません。一緒に課題を考える場も勉強会ですし、ベテラン従業員の話を聞いたり相談する場も勉強会です。内容に制限はありません。
職場の空気を変えるなら、親睦を深めるための飲み会という選択肢もあります。ですが、飲み会は職場外で開かれるイベントであり、仕事以外の話になりがちです。良い空気をより良くする効果はあっても、悪い空気を一掃するまでの効果はありません。飲み会には参加できないが、勉強会には参加したいという人もいます。
大々的に始めることが、やりにくければ、少人数で構いません。小さく初めて、大きく育てていきましょう。
飲み会よりも、勉強会。小さくはじめて、大きく育てる。